❒テニス自主トレコーナー New20210301~再スタート YT
◆2021年の全豪オープン 女子S大阪なおみが優勝 New [20210301T]
開催に当たって、オーストラリアテニス協会と開催地メルボルンの州当局が8か月に及ぶ話し合いを重ねました。シングルスとダブルス、車いすの試合は通常通りに行い、予選に関しては別な国で1月中旬に、ジュニアの部は後日に延期されることになりました。
3週間遅れでの開催、「あらゆるレベルで歴史的な大会になるだろう」「100年以上の歴史で初めて全豪オープンが2月に開幕する。われわれは選手たちに2021年で最高の経験を提供することを楽しみにしている」と関係者が述べております。₍AFPニュースより)
さて、大阪なおみのチームには、2人の日本人がおります。中村豊(ストレングス&コンディショニングコーチ)さんと、茂木奈津子(アスレティック・トレーナー)です。
インターネットにお二人の記事が載っていましたので、参考に掲載いたします。
是非ご一読ください。また、ランジと呼ばれるトレーニングについてもpdf資料を用意しました。
❖ [20210424rev_YTanaka]
心理的盲点(SCOTOMA/スコトーマ)&フィルター(RAS/ラス)について
2月28日資料の中で、コーチ、トレーナーが選手にトレーニングプログラムを説明する時に、『それを何のためにやるのか? そのトレーニングが試合のどのような局面で生きるか』をしっかりと伝え、お互いを理解し、強い信頼関係を築くことがトレーニングよりも重要なことと、記載されています。
ご興味のある方は、下記のpdfファイル TTA参考資料2021-03_SCOTOMA RAS210420revYT.pdf
をご覧ください。
❖ [20210228] 参考資料 台東区テニス協会 2021年2月28日
❒大坂なおみの躍進を支えるキーマン、中村豊トレーナーは、彼女をどう変えたのか?
❒大坂なおみ支える女性 茂木奈津子アスレティックトレーナー(AT)
❒茂木奈津子『テニス選手のための 下肢傷害予防プログラムの作成 』リサーチペーパー
❒ランジトレーニング 下半身を鍛える筋トレの効果的なやり方とは?
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❒大坂なおみの躍進を支えるキーマン、中村豊トレーナーは、彼女をどう変えたのか?
【全豪オープン/現地発リポート】 2021 2/17(水)配信
大坂なおみのファミリーボックスに座し、眼光鋭くコート上の動きを目で追うアジア人男性の姿は、テニスファンの間では、すでに広く認識されているだろう。あるいは、以前はマリア・シャラポワのボックスにいた彼を、覚えている人も多いかもしれない。
中村豊――肩書は、ストレングス&コンディショニングコーチ、もしくはフィジカルトレーナー。
IMGテニスアカデミーやテニス・オーストラリアのトレーナーを歴任し、シャラポワや大坂にグランドスラムを制するフィジカルを与えた、この道の第一人者である。
略
何より大切なのは、私たちは、とてもよく話すということ。私と豊、そして(コーチの)ウィム(・フィセッテ)はお互いを理解し、強い信頼関係を築き始めている。それはたぶん、トレーニングよりも重要なことだと思う」。 この“言語の共有”は、中村が何より重要視することでもある。
トップアスリートに課すトレーニングも、何も特別なことをするわけではない。
ただ、それを何のためにやるのか? そして指導者が発する言葉を理解し身体で表現できるかが、大きな差を生むことになる。
「トレーニングでやることの大半は、“ランジ”(自重筋トレ)などの簡単な動きなんです。片足を大きく前に出し、ヒザを地面に付ける。ただ、その動作をすることに何の意味があるかを知ることが大切です。
だから、単に動かし方を見せるだけでなく、なぜ、何のためにこれをやるのかを話します」
さらには、そのトレーニングが試合のどのような局面で生きるかも、しっかりと伝えていく。
「『バックサイドにボールが来た時に、深く入れるように』とか、『ドロップショットを返す時、ギリギリで手が上手に伸びるように、下半身を安定させるためにこれをやる』とか。毎日、繰り返してそれを聞かせます」
今大会の大坂は、3回戦でオンス・ジャブール、準々決勝ではシェイというドロップショットの名手と対戦し、いずれも相手の武器をフットワークで封じてみせた。その背景にはこれら、意義を理解した上でのトレーニングがあったようだ。
加えて、昨年のオフシーズンでは「彼女のコート上での動き、エネルギーや覇気、表情の変化を察知して、その日ごとに、負荷から強度、運動量をプランニングすること」に留意した。日々似た作業の繰り返しでありながら、なおかつ「機械化させない。ルーティーンでありながら、意識を持って取り組めているか」が大きな差を生む。
それら、繊細な変化が持つ意図を、大坂もしっかり受け取っていた。
「楽しかった。同じことの繰り返しだけれど、でも、楽しかった」
長いオフシーズンのトレーニングを、大坂はそう定義した。
メルボルンに入ってからの2週間の隔離期間は、トレーニングの時間も限られる中、「ストレングス系、心肺機能系、ムーブメント/フットワーク系を偏りなく取り組んできた」。そして今大会では、実戦を重ねる中で、「動きの深みと敏捷性、サーブのダイナミック性やバネも多少出てきました」との手応えを、中村は感じている。 だがそれらも、大坂なおみという「テニス界で五指に入るアスリート」のポテンシャルを思えば、長いプロセスの途中過程にしか過ぎない。
「まだまだ進化中です。一歩一歩、丁寧かつダイナミックに」、未完の大器を磨き上げていく。
現地取材・文●内田暁